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横河電機、四足歩行ロボットをプラント制御システムと統合

ANYboticsとの協業により、危険区域を含む設備点検向けにロボット管理と産業用制御基盤を連携。

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横河電機、四足歩行ロボットをプラント制御システムと統合
現場でガス漏れの検出作業を行う「ANYmal」ロボット

エネルギー、電力、金属分野のプラントでは、作業負荷や安全上の理由から、巡回点検の自動化ニーズが高まっている。こうした中、**横河電機株式会社とANYbotics AG**は、横河電機の OpreX™ Robot Management Core と ANYbotics の ANYmal 点検ロボットプラットフォームを統合するパートナーシップを締結した。

ロボット群を制御システムデータと連携
OpreX™ Robot Management Core は、横河電機のロボティクス関連製品群の一つで、プラント保全に使用される複数種類のロボットを一元管理することを目的としている。プラント制御システムと接続することで、運転データを活用してロボットに点検指示や巡回ルートを割り当てることができ、プラント運用の自律化に向けた初期段階を支援する。最新バージョンは ANYmal ロボットに対応し、ANYbotics の独自ソフトウェアスタックと相互運用可能である。

この構成により、移動ロボットが収集した点検データを既存のオートメーションや設備管理システムへ取り込むことが可能となり、固定計装とモバイルセンシングを組み合わせたより統合的な産業用オートメーション環境の構築につながる。

産業用途向けに設計された四足歩行ロボット
ANYmal は、過酷な産業環境での使用を想定して開発された四足歩行型の点検ロボットである。自律走行および遠隔操作の両方に対応し、可視、熱、音響、ガス検知などの高感度センサーを搭載する。IP67規格に準拠しており、水や粉塵の侵入を防ぎながら運用できる。

ANYbotics は主に2つのモデルを提供している。ANYmal D は屋内外での一般的な点検用途向けで、階段や凹凸のある床、障害物のある環境でも高い走破性を持つ。ANYmal X は ATEX および IECEx ゾーン1の危険区域での使用が認められた防爆仕様で、多脚式点検ロボットとしては初の防爆対応モデルとされている。ANYmal X の試作機は、正式な市場投入に先立ち、複数の産業現場で導入が進められている。

手動巡回から自律点検への移行
石油・ガス、発電、金属加工プラントでは、計器値の確認、バルブの状態監視、温度分布の把握、ガス漏れの有無確認といった点検作業が日常的に行われている。ロボット管理と制御システムデータを統合することで、巡回ルートの自動計画、データ収集、レポート作成を一体化したロボットフリート管理が可能になる。

これにより、手作業による巡回点検から、データに基づく半自律的なワークフローへの移行が進む。プロセス条件や保全計画に応じてロボットを自動的に派遣し、取得したデータをプロセス変数と合わせて解析することで、異常の早期検知が期待される。

点検データをデジタル保全へ接続
横河電機は、このロボット管理基盤をAIベースの OpreX Plant Image Analyzer と組み合わせる計画も示している。同ソフトウェアはプラント内の画像データを解析し、設備状態や異常の自動判別を支援する。移動型点検ロボットと連携することで、映像やセンサーデータを構造化された保全情報へ変換する流れを構築できる。

モバイルロボティクス、制御システム連携、AI画像解析を組み合わせる今回の取り組みは、安全制約が大きく設備規模も大きいプラントにおいて、点検作業をより一貫性のあるデジタルプロセスへ移行させる動きの一端を示している。

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