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製造DXを支える次世代HMI基盤

シュナイダーエレクトリックは、Pro-faceブランドの新型HMIとして、製造現場の接続性と持続可能性を強化したGP6000シリーズを投入する。

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製造DXを支える次世代HMI基盤

シュナイダーエレクトリックは、HMIブランドPro-faceの新製品として「GP6000シリーズ」を発表し、2025年12月15日より受注を開始した。本シリーズは、長年製造現場で使用されてきたGP4000シリーズおよびSP5000シリーズの後継として位置付けられ、製造業におけるデジタルトランスフォーメーションを支える操作・接続基盤の刷新を目的としている。

製造業DXとHMIに求められる役割の変化
製造業では、設備データのリアルタイム活用や、変化に対応できる柔軟なシステム構成が求められている。HMIは単なる操作端末ではなく、現場データを収集・可視化し、上位システムやIT基盤と接続するエッジデバイスとしての役割を担うようになっている。

GP6000シリーズは、こうした要件を前提に、持続可能性と接続性を強化した設計が採用されている。多様な制御機器やシステムと連携するための通信基盤を維持しつつ、将来的な拡張を見据えたHMIアーキテクチャを提供する。

接続性を中核としたHMI設計
Pro-faceブランドは、長年にわたり多様な産業用通信プロトコルへの対応を拡充してきた実績を持つ。GP6000シリーズは、この高い接続性を継承し、現場機器から上位システムまでを結ぶIoTエッジデバイスとして機能する。

OPC UA対応やクラウド接続機能を備えることで、制御レベルとITレベルのデータ連携を容易にし、エンジニアリング工数の削減と運用効率の向上を図る。リアルタイムデータの活用により、設備状態の可視化や迅速な意思決定を支援する構成となっている。

モジュラー構造と製品ラインアップ
GP6000シリーズは、アドバンストモデルとスタンダードモデルの2系統で構成され、用途や設備規模に応じた選択が可能である。ディスプレイサイズのバリエーションに加え、モジュラー構造を採用することで、現場要件に応じた柔軟な構成変更や拡張に対応する。

また、従来のGP4000シリーズからの置き換えを想定し、互換性を重視した設計が行われている。本シリーズは、1989年に発売されたGP10シリーズから数えて10世代目にあたり、過去モデルとの互換性を維持するというPro-faceブランドの設計思想を継承している。

持続可能性とセキュリティへの対応
GP6000シリーズは、シュナイダーエレクトリック独自のEcoDesignを採用し、最大19%の省エネルギー化を実現している。環境負荷の低い素材や梱包資材の使用により、製品ライフサイクル全体での環境影響低減を考慮した設計となっている。

セキュリティ面では、セキュアブート、リモートアクセス機能、セキュリティーシールなどを備え、サイバーセキュリティと物理的安全性の両面から対策が講じられている。これにより、ネットワーク接続を前提とした運用環境においても、HMIを安全に利用できる構成となっている。

日本市場を意識した開発・サポート体制
シュナイダーエレクトリックのHMI製品は、日本国内に開発拠点を持ち、市場ニーズへの迅速な対応と品質向上を重視してきた。GP6000シリーズにおいても、設計から導入、運用に至るまで、HMIスペシャリストによる技術サポートが提供される。

この体制により、製造現場のDX推進における課題解決を、操作端末レベルから支援する位置付けとなっている。

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