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Gremsy社がThermal by FLIRにより、NDAA準拠のエッジAI搭載UAVペイロード製品を拡大
Teledyne FLIR OEMのBoson®+サーマルカメラ・モジュールがドローン用の革新的な球体ペイロードに統合されました。
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カリフォルニア州ゴレタ.– Teledyne Technologies Incorporated(ニューヨーク証券取引所:TDY)の一部門であり、サーマルイメージング技術を革新に導くTeledyne FLIR OEMから、Thermal by FLIRを通じたGremsy社との最新の連携についてご紹介します。Gremsy社はプロフェッショナル向けの無人航空機(UAV)ペイロードおよびジンバル分野におけるリーディング企業です。そのGremsy社は今回の連携により、ORUS-LおよびLynxというNDAA準拠のペイロード製品シリーズを導入して、空中おける業界最高水準の熱画像情報収集能力をドローンへ装備可能にしました。
Teledyne FLIR OEMの製品マネージメント担当副社長Jared Faraudoは次のように説明しています。「Thermal by FLIRを通じて、Gremsy社が信頼性の高いNDAA準拠のサーマルカメラ・モジュールを利用できるようにし、ドローン搭載機器分野の最前線に立てるようにご支援しました。今回の連携により、サイズ・重量・消費電力(SWaP)を最適化した長波長赤外線(LWIR)カメラモジュールBoson+をGremsy社の球体ペイロード設計に統合したことで、状況認識が昼夜を問わず求められる高度な専門的アプリケーションを実現できるようになりました」。
国際武器取引規制(ITAR)非対象で国防権限法(NDAA)準拠のBoson+サーマルカメラ・モジュールが、このたびGremsy社の2つの画期的な新製品に統合されました。それが超小型のISR用ペイロードLynxと先駆的な球体ペイロードORUS-Lであり、革新的な製品シリーズの登場となりました。
Gremsy社のCTOであるHuy Pham氏は次のように述べています。「LynxおよびOrus Lペイロードは、無人のセキュリティ監視分野での技術革新を推し進めるうえで当社にとって画期的な成果であり、いま拡充を図っている球体製品のエコシステムに新たなフロンティアを切り拓くものとなりました。球体という形状は、保護性能や空気力学的な効率に秀でるのに加えて、クリティカルなアプリケーションに幅広く対応できる柔軟なプラットフォームが実現します。今回の新しいペイロードなら、Teledyne FLIR OEMのサーマルイメージング技術の力により、これまでにない洞察力をもってミッションの目標をより効果的に達成できるようにユーザーをしっかりサポートできます」。
LYNX NDAA:超小型のISR用ペイロード
超軽量でコンパクトなLynx NDAAモデルは、極めて高い飛行効率が実現するよう設計されており、UAVプラットフォームにおけるSWaPの課題を劇的に緩和します。そのため運用時間が大きく拡大し、プラットフォームの汎用性も向上します。同モデルの熱画像と可視画像のデュアルイメージング機能により、緊急性を要する公共安全の確保やドローンをファーストレスポンダー(drone-as-first-responder: DFR)とする取組み、さらには防衛任務において決定的な優位性を確保できます。
Orus-L NDAA:AIを統合した画期的な球体ペイロード
保護等級IP55のORUS-L NDAAモデルは、球体ペイロードというGremsy社のコンセプトの先駆けとなる製品であり、垂直離着陸(VTOL)でも固定翼のプラットフォームでも、最高時速100 kmの飛行速度に対応しています。また同モデルはNVIDIA社のJetson Orin NXを搭載しており、物体検出やターゲットロック、自動追跡といった複雑なAIタスクをリアルタイムに実行可能です。この高性能プロセッサとGremsy社の先進的な画像処理アルゴリズムを活用して電気光学(EO)カメラと放射温度測定機能を持つBoson+サーマルカメラ・モジュール、そしてレーザー測距装置(LRF)を統合し、極めて重要な検査や公共安全のためのアプリケーションに最適な高性能ジンバル型ソリューションとしています。
Thermal by FLIRは、Teledyne FLIR製サーマルカメラ・モジュールを製品に利用するOEMメーカーや製品開発企業を支援する共同製品開発/マーケティング・プログラムです。ITAR対象外の赤外線センサやモジュールを量産する世界最大規模のメーカーであるTeledyne FLIR OEMのこのプログラムを活用すれば、インテグレーターは市場投入までの時間の短縮や開発コストの削減のほか、事業の拡大を加速させることができます。
Thermal by FLIRプログラムについて、詳しくはhttps://oem.flir.com/learn/thermal-by-flir-program/をご覧ください。

