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アンビック、エンドポイントAIを拡張する、30倍の電力効率向上を実現するApollo510を発売

次世代Apolloが、ベクトルアクセラレーションと比類のない電力効率を組み合わせることで、専用NPUを使用せずにほとんどのAI推論をデバイス上で可能に。

アンビック、エンドポイントAIを拡張する、30倍の電力効率向上を実現するApollo510を発売

バッテリー駆動のIoTエンドポイントデバイス向けに、エネルギー効率を数倍に高める超低消費電力の半導体ソリューションを提供する、業界リーダーのアンビック(Ambiq®、本社: 米テキサス州オースティン、CEO:江坂文秀)は、真にユビキタスで実用的かつ有意義なAIの時代をスタートさせる、独自のポジションにあるApollo5 SoCファミリーの最初の新製品、Apollo510を発表しました。

Apollo510 MCUは、ハードウェアとソフトウェアを全面的に見直したもので、Arm Helium™搭載のArm® Cortex®-M55 CPUを最大限に活用して、最大250MHzの処理速度を実現しています。Apollo510は、アンビックの電力効率のリーダーである従来のApollo4と比較して、エネルギー消費を約2倍削減しながら、最大10倍の優れたレイテンシを実現します。この性能と効率の最適な組み合わせにより、洗練された音声、視覚、健康、および産業用AIモデルをあらゆるバッテリー駆動デバイスに展開できるようになり、M55で動作する市場で最も効率的な半導体となっています。

アンビックの創設者兼CTOのスコット・ハンソン(Scott Hanson)は次のように述べています。「アンビックは、バッテリー駆動デバイスのインテリジェンスと高度化を何年にもわたって積極的に進めている当社の顧客をサポートするために、独自のSPOTプラットフォームを推進して消費電力の最適化を図ってきました。新しいApollo510 MCUは、当社がこれまでに開発した製品の中で最もエネルギー効率が高く、最高性能の製品です」

ArmのIoTラインオブビジネス担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャであるポール・ウィリアムソン(Paul Williamson)氏は次のように述べています。「健康、産業、スマートホームの分野を横断してアプリケーションが進化し続ける中、次世代デバイスにとってセキュアエッジAIの必要性は不可欠なものとなっています。Armを基に構築されたアンビックの新しいSoCファミリは、オンデバイスAIの性能を大幅に向上させ、開発者やデバイスメーカーがAI時代に必要な機能を提供できるように支援します」

30倍以上のエネルギー改善により、Apollo510は、低消費電力センサーのモニタリング、常時オンの音声コマンド、通信品質のオーディオエンハンスメントなどを含む、現在のエンドポイントAI計算の大部分を実行することができます。次世代ウェアラブル、デジタルヘルスデバイス、AR/VRメガネ、ファクトリーオートメーション、リモートモニタリングデバイスなど、AI/ML推論を実行するIoTデバイスのメーカーは、Apollo510のSPOTに最適化された設計により、デバイスに機能を追加しながら電力バジェットを大幅に拡大することができます。

Apollo510 には、超効率的なコンピューティング、大容量のオンチップメモリ、オフチップメモリへの高帯域幅インタフェース、セキュリティなど、インテリジェントシステムの駆動に必要なすべてが含まれています。Apollo510に搭載されているArm Heliumテクノロジーは、1サイクルあたり最大8個のMACをサポートしており、半精度、全精度、倍精度の浮動小数点演算も実行できるため、一般的な信号処理演算に加えてAI計算にも最適です。また、Apollo510は、4MBのオンチップNVMと3.75MBのオンチップSRAMおよびTCMにより、旧世代よりもメモリ容量が向上しているため、開発者はスムーズな開発とアプリケーションの柔軟性を実現できます。大規模なニューラルネットワークモデルやグラフィックスアセット向けには、高帯域幅のオフチップインタフェースを多数搭載しており、個別に最大500MB/秒のピークスループットと300MB/秒以上の持続スループットが可能です。


アンビック、エンドポイントAIを拡張する、30倍の電力効率向上を実現するApollo510を発売

アンビックのsecureSPOTプラットフォームを基盤として構築されたApollo510は、Arm TrustZoneテクノロジーとPUF(Physically Unclonable Functions、物理的複製不可能機能)、不正使用防止OTP、セキュアな周辺回路を統合しています。これらの機能強化により、設計者は信頼できる実行環境(TEE)を確立して、安全で堅牢なアプリケーションを開発し、製品をより迅速に拡張することができます。

IoTエンドポイントデバイスのメーカーは、今までよりもAI/ML機能を処理できる、より高性能なデバイス開発のための、比類のない電力効率を期待できます。対象となるアプリケーションや業界には、ウェアラブル、デジタルヘルス、農業、スマートホームおよびスマートビルディング、予知保全、ファクトリーオートメーションなどがあります。

Apollo510 MCUは、現在、顧客向けにサンプル出荷を開始しています。今年の第4四半期に一般販売を予定しています。この製品は、2024年のエンベデッドワールドコミュニティによるエンベデッドアワードのハードウェア部門にノミネートされています。

2024年4月9日~11日にドイツで開催されるEmbedded World Exhibition and Conferenceで、製品のライブデモをご覧ください。

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