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IAA TRANSPORTATION:ボッシュ、クライメートニュートラルなパワートレインでさらなる成長を目指す

商用車向けパワートレインソリューションの幅広いラインナップ。クライメートアクション、コスト上昇からドライバー不足まで、世界の運輸・物流業界が非常に大きな課題に直面する中、ボッシュはこれらの課題に対処する適切なソリューションを提供します。気候変動に左右されない貨物輸送の目標に向けて、ボッシュはパワートレインの製品ポートフォリオを着実に拡大しています。ボッシュは、商用車で今後も重要な役割を担うディーゼルパワートレインに加えて、ハイブリッドを含むバッテリーEVおよび燃料電池パワートレインも提供しています。

IAA TRANSPORTATION:ボッシュ、クライメートニュートラルなパワートレインでさらなる成長を目指す
  • ロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバーのハイン:「クライメートアクションが貨物輸送をより多様化しています」
  • モビリティ ソリューションズ事業セクターの売上高の4分の1を占める商用車向けテクノロジー
  • 内燃機関やハイブリッドを含むバッテリーEV、燃料電池、そして水素エンジンに至るまで、幅広い商用車向けパワートレインの製品ポートフォリオを展開

またボッシュは現在、特に重建設車両や農業機械向けの代替パワートレインにおけるギャップを埋めるために、水素エンジンというもうひとつの選択肢も取り入れています。「クライメートアクションが、貨物輸送をより多様化しています。代替パワートレインが今後10年間でボッシュのビジネスを大きく成長させると期待しています」と、ロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバー兼モビリティ ソリューションズ事業セクター統括部門長のマルクス・ハインは、ハノーバーで開催された「IAA TRANSPORTATION」のプレスカンファレンスで述べています。世界中が不確実性に満ちている中で、ボッシュのモビリティ ソリューションズ事業セクターの今年の売上高は、現時点で為替調整後6%増となっています。ボッシュの売上高の4分の1は、小型商用車から40トントラックに至るまでの商用車向けテクノロジーで占めています。またパワートレインに加え、運転支援システムとネットワーク化も、ボッシュの商用車向け事業の柱となっています。

商用車のパワートレインに新たな選択肢を追加
ボッシュでは、2025年時点で重量6トン以上のトラック全体の80%以上が、依然としてディーゼル車であると予測しています。その後パワートレインの多様化が進み、2035年までには新型商用車の半数がハイブリッドを含むバッテリーEVもしくは水素を動力源とする電気自動車になる見通しです。「特定の技術に依存しない技術中立的なアプローチは、商用車において特に有効です。用途に応じて、トラックのパワートレイン向けに複数のクライメートニュートラルな選択肢が用意されるでしょう」とハインは述べています。ボッシュでは、3,400名ものエンジニアが未来のトラック向けパワートレインの開発に取り組んでいます。eBikeから建設機械まで、そしてSiC(炭化ケイ素)チップから駆動モジュール一式にまで、eモビリティにおいてボッシュほど多くの選択肢を提供している企業はありません。そしてこの戦略は、実を結びつつあります。

ボッシュはすでに電動パワートレインについて複数のメーカーから30件におよぶ大量受注を獲得しています。ボッシュはまた、燃料電池についても大きな計画があります。ボッシュでは2025年までに4万台以上のボッシュ製燃料電池システムを市場に投入することを目標としています。この目標を支えるために、ボッシュはスタック自体も自社で製造しており、特にアンダーソン(米国)、無錫(中国)、バンベルク(ドイツ)の工場において、顧客の近くでグローバルな生産能力を確立しています。水素を利用するトラックの動力源は燃料電池だけではなく、水素エンジンもあります。ボッシュはこれらのエンジンに必要な制御ユニットと燃料噴射テクノロジーを開発しており、すでにインドで主要なプロジェクトを獲得しています。

自動運転トラックの開発を促進
ボッシュはハードウェアだけでなく、ソフトウェアにおいても本領を発揮しています。モビリティ ソリューションズ事業セクターで研究開発に携わる従業員の半数は、ソフトウェアエンジニアで、とりわけ自動運転の開発を促進しています。ボッシュでは1,100名のエンジニアが自動運転に取り組んでおり、ソフトウェア、センサー、車載コンピューター、アクチュエーターをワンストップで提供しています。「深刻なドライバー不足により、自動運転の開発が加速しています。商用車ほど自動運転が経済的に理にかなっているものはありません」とハインは言います。欧州ではすでに40万人のドライバーが不足しています。ボッシュは2030年までに高速道路におけるドライバーレス運転の実現を目指しています。2025年には、センサーデータをリアルタイムで処理できる車載コンピューターが欧州のトラックメーカーで大量生産される予定です。ボッシュの技術は将来の商用車のE/Eアーキテクチャを大幅に強化し、ソフトウェアデファインドトラックの基盤を提供します。自動運転に向けた道筋では、ボッシュは運転支援システムで好調な業績を上げています。その最たる例は、トラック向けのコーナーレーダーセンサーです。この市場は、今後数年間で40%の成長が見込まれている中、ボッシュにおいては60%近い成長を見込んでいます。ここでのボッシュの取り組みは、商用車による交通事故を防止するための法的要件を含む、さまざまな要因によって推進されています。たとえばターン アシスト機能は、2024年から欧州では必須の機能になります。

物流管理プラットフォームの導入を準備中
貨物輸送の未来に関する取り組みにおいて、ボッシュはボンネットの向こう側にも目を向けています。ボッシュは米国を拠点とするクラウドプロバイダーのアマゾン ウェブ サービス(AWS)と協力し、自社の物流管理サービスだけでなくサードパーティのサービスも一元管理できるソフトウェアプラットフォームの運用に取り組んできました。これらのソリューションを統合することは、業務効率の向上に貢献します。世界中の物流会社や貨物運送業者は、現在利用している複数のソリューションをそれぞれ単独で使用する代わりに、ワンストップのデジタルサービスに素早く簡単にアクセスできるようになります。「今後、数週間以内にインドで物流管理プラットフォームを導入し、来年の初めには欧州と米国で導入する予定です」とハインは述べました。輸送と物流管理産業向けのボッシュのサービスのひとつは、物流管理の監視です。ボッシュ サービス センターは、年間3~4万台のトラックに積み込まれている重要な物資や医療上不可欠な物資を監視しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックの間、ボッシュはワクチン出荷の監視も担当しました。また、トラックの駐車スペースを予約できるサービスである、トラック向けの安全駐車サービスも高い需要があります。ボッシュはすでに欧州11か国の高速道路沿いに100箇所の適切なエリアを提供しています。2021年だけでも予約は3倍になりました。ボッシュはまた、2023年に発売予定の商用車向けキーレス アクセス システムの後付けソリューションを含めたサービスラインナップを拡充しています。

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