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量子コンピューティング向け高出力レーザー開発提携

Oxide Corporation、Vexlumと提携し、半導体レーザーと波長変換技術を組み合わせた量子コンピューティング用光源の開発を推進。

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量子コンピューティング向け高出力レーザー開発提携

高精度な波長制御と高い出力安定性を持つレーザー光源は、特に中性原子方式やイオントラップ方式などの量子コンピュータ構成において重要な要素となっている。このような背景の中、Oxide Corporationは量子コンピューティング用途の高出力レーザー開発および製造に向け、Vexlum Oyと戦略的提携を締結した。

半導体レーザーと波長変換技術の統合
今回の提携では、VexlumのVECSEL(Vertical External Cavity Surface Emitting Laser)技術とOxide Corporationの波長変換技術を組み合わせ、小型化、出力向上、対応波長範囲の拡大といった従来の設計上の制約への対応を目的としたレーザー光源の開発が進められる。

この協業の成果の一つとして、すでに商用化されている量子コンピューティング向け302nmレーザー光源がある。このシステムは、Vexlumの可視光域の基本波レーザーとOxideの波長変換モジュールを組み合わせることで、量子コンピューティング用途に求められる出力と安定性を備えた紫外光を生成する。

このようなレーザーシステムは、実験の再現性やシステム拡張性を確保するために波長精度、安定性、出力の一貫性が求められる量子技術開発において重要な役割を担う。

量子コンピューティングにおける多様な波長要求への対応
量子コンピュータでは、使用する原子の種類や実行する量子操作によって必要となるレーザー波長が異なる。この協業では、出力向上と対応波長範囲の拡大を進め、より多様な量子コンピューティング構成への対応を目指している。

両社は、既存の302nmレーザーに加え、量子研究および実装用途に対応する追加波長のレーザー開発を進めることで、製品ラインアップの拡充を計画している。

Oxide Corporationは、半導体前工程におけるウェハ欠陥検査装置向け深紫外レーザーの開発および量産を通じて、高出力、高安定性、長期信頼性が求められる分野で技術基盤を構築してきた。

これらの深紫外レーザー技術と、Vexlumの可視光域の基本波レーザー技術を組み合わせることで、量子コンピューティング用途に最適化されたレーザー光源の実現を目指している。

中性原子型量子コンピュータにおける紫外レーザーの役割
中性原子型量子コンピュータでは、原子をリュードベリ状態へ励起するレーザーが量子ゲート動作の実現において重要な役割を果たす。今回の協業で開発された302nm紫外レーザーは、この励起状態の生成に使用されるレーザーの一つとして、研究開発段階から将来的な実装段階までの量子コンピュータ開発を支援する。

このようなレーザー光源は、量子コンピュータを研究段階からより大規模なシステム展開へ移行するために必要な光制御インフラの一部を構成する。

量子技術の実用化に向けた供給体制
量子コンピュータのハードウェア開発では性能要件に加え、安定した部材供給体制も重要となる。本提携では、量子用レーザー光源の製造および供給体制の強化も視野に入れており、量子技術の社会実装の進展に伴う長期的な部品供給の必要性に対応する。

この提携を通じて両社は、対応可能なレーザー波長の拡充とともに、量子コンピューティングハードウェア開発におけるサプライチェーンの安定化への貢献を目指している。

産業ジャーナリスト Aishwarya Mambet により編集、AI支援のもと。

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