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産業向けエッジPCにWindows IoT搭載モデルとOSレスモデルを追加

エプソンダイレクトは、エッジAI、検査、仮想化環境向けに、長期安定運用とLinuxベース開発の双方に対応する構成可能なコンピューティングプラットフォームを投入した。

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産業向けエッジPCにWindows IoT搭載モデルとOSレスモデルを追加
Endeavor JP9300/Endeavor DA9300

製造業や物流分野では、AI推論やシミュレーション、検査処理をエッジ側で実行しながら、高い稼働率を維持するニーズが高まっている。こうした背景のもと、エプソンダイレクト株式会社は、Windows搭載モデル「Endeavor JP9300」とOSレスモデル「Endeavor DA9300」の2機種を発売した。

工場現場向けの長期安定運用
Endeavor JP9300は「Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSC」を搭載している。LTSC(Long-Term Servicing Channel)は、数年単位で構成を固定する必要があるシステム向けに設計された長期サポート版であり、通常のWindowsのような機能更新による仕様変更を抑制できる。

外観検査や品質検査、シミュレーション、エッジAI推論などの用途では、ソフトウェアの検証プロセスに時間を要する場合が多い。OSの機能更新による予期せぬ挙動変化を避けることで、再検証や再認証の負担を軽減し、稼働中システムの安定性を維持しやすくなる。

ハードウェアはEndeavor Pro9300をベースとした高性能構成で、高負荷処理に対応する設計となっている。エッジ側での演算処理能力と固定化されたOS環境の組み合わせにより、産業オートメーションや公共分野など、継続運用が求められる用途に適している。

Linux前提の開発・仮想化環境に対応
Endeavor DA9300はOSを搭載せずに提供され、「Ubuntu Desktop 24.04.2 LTS」での動作検証が行われている。GPUを活用したAI開発や、仮想化ホスト、シンクライアント基盤など、Windowsを必要としない運用環境を想定した構成である。

最小構成からカスタマイズ可能なため、PoC(概念実証)段階での小規模導入から段階的な拡張まで対応できる。既存のLinux資産を活用しながら同一ハードウェアを本番環境へ展開できるため、分散型エッジ環境やデジタルサプライチェーンへの統合を進めやすい。

共通ハードウェアによる二つの運用モデル
両モデルは共通のハードウェア基盤を採用しつつ、ソフトウェア層で明確に用途を分けている。JP9300は固定化されたOSライフサイクルによる安定運用を重視し、DA9300はカスタムスタックやコンテナベースのワークロードに対する柔軟性を優先する。

産業用コンピューティング分野では、同一のエッジハードウェア上で、Windowsベースの制御ソフトウェアとLinuxベースのAIパイプラインが用途に応じて使い分けられるケースが増えている。今回の2モデル展開は、こうした多様化する現場要件に対応する構成といえる。

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