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06
'26
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Mouser、マルチプロトコル対応ワイヤレスMCUモジュールの取り扱いを拡充
流通体制の拡大により、IoT、産業機器、自動車向け機器設計に対応するMicrochipの統合RFプラットフォームへのアクセスが向上。
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産業オートメーション、ビル設備、コンシューマー電子機器向けに接続機能を備えたデバイスを設計する開発者にとって、複数の無線規格と高いデバイスセキュリティを同時にサポートする単一プラットフォームの重要性が高まっている。こうした背景のもと、Mouser ElectronicsはMicrochip TechnologyのPIC32WM-BZ6マルチプロトコルモジュールの取り扱いを開始した。本モジュールは、組み込みIoT機器やエッジノード向けのコンパクトなワイヤレスMCUソリューションである。
1つのモジュールで複数の無線スタックに対応
PIC32WM-BZ6はPIC32CX-BZ6システムオンチップをベースにしており、Bluetooth® Low Energy、Thread®、Matter、さらに独自メッシュネットワーキングをサポートする。この構成は、スマートホームシステム、接続型産業機器、HVAC制御、テレマティクス機器、そして幅広いコンシューマーデバイスなど、より広範なデジタルサプライチェーン内で異なるエコシステム間の相互運用が求められる用途を想定している。
RF回路、アンテナ、必要な受動部品をモジュール内に統合しているため、基板レベルでのRF設計負荷を軽減できる。また、複数の無線規格に対する事前認証により、最終製品における認証対応の工数削減にもつながる。
進化するプロトコルに対応する処理余裕
モジュールの中核には、128 MHz動作のArm® Cortex®-M4Fプロセッサを搭載し、2 MBのフラッシュメモリと512 KBのRAMを備える。このリソース構成により、複数の無線スタック、アプリケーションコード、さらに長期運用を想定したOTA(Over-the-Air)アップデート機能の同時実装が可能となる。
無線接続機能に加えて、モーター制御向けのアナログ周辺機能や、静電容量式タッチおよびグラフィックス機能によるユーザーインターフェースにも対応している。そのため、コンパクトな組み込みシステムにおいて、通信機能とローカル制御の両方を1つのモジュールで処理できる。
ハードウェアに根ざしたセキュリティ機能
本モジュールは、デバイス認証やファームウェアの完全性保護を目的とした複数のハードウェアセキュリティ機能を統合している。これには、不変のルートオブトラストに基づくセキュアブートのほか、AES、SHA、RSA、ECC向けの暗号アクセラレータが含まれる。さらに、セキュアな鍵生成やプロトコルハンドシェイクを支える真性乱数生成器(TRNG)も搭載されている。
これらの機能は、クラウドサービスに接続する機器や、分散型制御ネットワークに参加するアプリケーションにおいて、デバイス認証および暗号化通信が必須となる設計要件に対応する。
産業および車載環境に適した設計
PIC32WM-BZ6はAEC-Q100 Grade 1に準拠しており、最大125°Cでの動作に対応する。この温度範囲は、車載ダッシュボード内部、テレマティクスゲートウェイ、工場設備筐体内など、産業および車載用途で想定される環境条件に適合する。
開発支援とプロトタイピング環境
評価および試作向けに、MouserはEV31U42A PIC32-BZ6 Curiosity Boardも提供している。このボードはモジュールの信号をオンボード機能やコネクタに引き出しており、初期段階でのファームウェア開発やシステム評価を容易にする。
開発環境としては、ドライバやミドルウェア、サンプルアプリケーションを含むMPLAB® Harmony v3フレームワークに対応している。さらに、ボード上には2つのMikroBUS™ソケットが搭載されており、MikroElektronikaのClickボードやMicrochipの拡張ボードを用いたセンサー、ディスプレイ、通信インターフェースの追加が可能で、開発段階での機能拡張を容易にしている。
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