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SC Automotive Engineering、日本でシミュレーション型AI学習を拡大

SimReadyアセット、EgoSuiteのモーションデータ、センサーシミュレーションにより、ロボティクスと自動運転AIの学習を支援するシミュレーション基盤を展開。

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SC Automotive Engineering、日本でシミュレーション型AI学習を拡大

ロボティクスや自動運転システムでは、AIによる認識・計画・制御への依存度が高まっており、開発現場では実走行・実環境の試験だけでは賄いきれない規模と多様性を備えた学習データが求められている。こうした背景のもと、SC Automotive EngineeringはLightwheelと販売代理店・ディストリビューター契約を締結し、日本市場にシミュレーションベースのAI学習ソリューションを提供する。

AI開発でシミュレーションデータが不可欠になりつつある理由
近年のロボットや自動運転システムは、物体認識、意思決定、行動計画、制御といった領域で、より高度なAIモデルに依存している。これらのモデルの性能は、ロングテールのエッジケースを含む幅広い動作条件での学習・評価に左右される。

しかし、必要なデータを現実世界の運用や走行データのみで網羅的に収集するのは現実的ではない。発生頻度が低い(希少)シナリオや、安全面から再現が難しいシナリオがあるほか、天候・照明・他車挙動などの条件だけを変えた再現性の高い比較評価も、実環境だけでは難易度が高い。こうした課題に対し、シミュレーションを活用したデータ生成と評価パイプラインが、AI開発プロセスの一部として利用されるケースが増えている。

ロボティクス:Embodied AI向け行動データ不足への対応
ロボティクス領域では、AI学習に必要な行動データの不足が大きな制約になりやすい。データ収集は、人間が動作を教示しロボットが模倣する「模倣学習」によって行われることが多い一方、実環境での収集には時間・人的リソースが必要であり、大規模化に限界がある。

Lightwheelは、シミュレーション空間でロボットの学習と評価を効率化する仕組みとして、主に3つの構成要素を提示している。SimReadyアセットは、視覚・物理の忠実度が高く、シミュレーションでそのまま利用できることを想定したデータアセット群である。EgoSuiteは、基盤モデル学習を想定した一人称視点の人間行動データとして位置付けられている。これらに加え、学習したロボット行動のテストを支援する評価プラットフォームも提供される。


SC Automotive Engineering、日本でシミュレーション型AI学習を拡大
(左) SCオートモーティブエンジニアリング代表取締役社長 山ノ井、(右) Lightwheel President & Co-Founder Yang

自動運転:視覚ベースAI向けのシナリオ生成と希少事象への対応
自動運転分野では、E2E(End-to-End)やVLA(Vision-Language-Action)といった高度なモデルアプローチが導入され始めており、多様なシナリオにおける視覚ベースの学習・評価データの需要が増している。

一方で、危険シナリオや希少事象の収集は現実世界では難しく、さらに同一シーンに対して天候や照明、他車行動だけを変えた反復収集も容易ではない。Lightwheelはこの課題に対し、実データに基づく3D再構成と合成データ生成を組み合わせて、現実感のあるシミュレーション空間上でシナリオを再現する手法を提示している。そこからセンサーシミュレーションを通じて学習・評価データを生成し、実走行の反復なしにシステマティックなシナリオ変化を可能にする。

日本のOEM・サプライヤーにとっての意味
本契約により、SC Automotive Engineeringは日本におけるLightwheelのシミュレーション型AI学習ソリューションの販売代理店・ディストリビューターとして位置付けられ、ロボティクスおよび自動車開発プログラム向けの展開を進める。

SC Automotive Engineeringは自動車の設計・開発エンジニアリングを主軸とし、自動車OEMでの開発経験を中心に30年以上の経験を持つチームを背景に持つ。こうしたエンジニアリング基盤と、シミュレーションによる学習・評価インフラを組み合わせることで、日本のOEMおよびサプライヤーにおけるAI開発サイクル短縮と評価効率の向上を狙う。

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