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東芝、最新世代プロセスを採用した100V NチャネルパワーMOSFETを発売
100V U-MOS11-H シリーズは、前世代のプロセスである U-MOSX-H シリーズと比較して、ドレイン-ソース間オン抵抗とゲート入力電荷が改善されており、それらのトレードオフも改善されています。
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当社は、データセンターや通信基地局などの産業機器用スイッチング電源向けに、当社最新世代プロセス「U-MOS11-H (ユー・モス・イレブン・エイチ)」を採用した、100V耐圧NチャネルパワーMOSFET「TPH2R70AR5」を製品化し、本日から出荷を開始します。
100V系U-MOS11-Hシリーズは、当社従来世代プロセスU-MOSX-Hシリーズ に対し、ドレイン・ソース間のオン抵抗 (RDS(ON)) ならびにゲート入力電荷量 (Qg) とそのトレードオフ (RDS(ON)×Qg) を改善し、導通時とスイッチング時の両方の電力損失を低減しています。
新製品のTPH2R70AR5は、U-MOSX-HシリーズのTPH3R10AQMに対し、RDS(ON)を約8%、Qgを約37%、RDS(ON)×Qgを約42%改善しています。
また、TPH2R70AR5はライフタイム制御技術の適用によりボディーダイオードを高速化することで、逆回復電荷量 (Qrr) およびスパイク電圧を低減しました。U-MOSX-HシリーズのTPH3R10AQMに対し、Qrrを約38%、RDS(ON)×Qrrを約43%改善しています。
これら業界トップクラスのRDS(ON)×Qg、RDS(ON)×Qrrトレードオフ特性により、低損失を実現し、電源の高効率化、高電力密度化に貢献します。
なお、パッケージには、業界での実装互換を重視したSOP Advance(N)を採用しました。
回路設計をサポートするツールとして、短時間で回路動作が検証できるG0モデルのSPICEモデルに加えて、過渡特性の精度を高めたG2モデルのSPICEモデルも提供します。
当社は今後も、電源の効率を高めることができる低損失のMOSFETのラインアップ拡充を推進し、機器の低消費電力化に貢献していきます。
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