インドの航空機メーカーがUAVイノベーションに革命を起こす
ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームは、Raphe mPhibrのプロトタイプ開発期間を数年から3か月に短縮するのに役立ちました。
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ダッソー・システムズ(Euronext Paris: FR0014003TT8, DSY.PA、以下ダッソー・システムズ)は本日、インド屈指の革新的な航空機製造企業であり、無人航空機(Unmanned Aerial Vehicles = UAV)専門のラフィ・エムファイバー(Raphe mPhibr)社が、航空機システムの設計、検証、製造の方法の変革および設計サイクルの大幅短縮のため、当社の3DEXPERIENCEプラットフォームを採用したことを発表しました。
UAVシステムは、防衛、国土安全保障、農業、物流、インフラ監視などにおける幅広い応用分野で台頭しており、2030年までに約650万台に達すると推計されています。インド政府が掲げる航空宇宙・防衛分野における自立という目標への貢献を目指し、ラフィ・エムファイバー社は優れた強度対重量比や高い積載能力を持つ次世代UAVの開発に向けて、最先端の科学的原理とテクノロジーを設計プロセスに統合する新たなアプローチを模索していました。
ラフィ・エムファイバー社は、金属から複合材料、電子機器にいたるまですべてを一貫して設計・製造しています。ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームは、設計段階において物理的特性と製造性を融合することで、製品開発サイクルを大幅に短縮しました。同社における3DEXPERIENCEプラットフォームの最も象徴的な活用事例の一つが、エンジン開発です。数年に及ぶ作業だったエンジン開発プロセスを、わずか3ヶ月で完了させ、開発チームは3D製造に最適化された部品設計を実現しました。
ラフィ・エムファイバー社は、統合された設計とシミュレーションワークフローを通じて複雑な複合材料部品の製作に成功しました。4kWの2ストロークエンジンにおいて、従来システムと比べて重量比で7倍の性能を発揮しながら、700グラム(約1.54ポンド)の軽量化を実現しました。また、3D中心の設計思考へと戦略的にシフトすることで、より直感的で効率的な部品開発を可能にしています。さらに、このプラットフォームにより、高性能な空力表面の設計といった、従来のエンジニアリングの限界を超えた開発にも取り組むことができています。
ラフィ・エムファイバー社の会長であるヴィカシュ・ミシュラ氏は、次のように述べています。「ドローンの設計・製造は、航空機の設計・製造と同じようなプロセスをたどります。私たちが製造しているドローンは、2万から3万点もの部品によって構成されています。3DEXPERIENCEプラットフォームは、直線や円、四角形ではなく、3Dで考えるという発想を与えてくれます。自然の中で進化した生物システムである植物、解剖学的構造、地質構造などのように非幾何学的で有機的な形状を自由に設計できるのです。これは私たちのビジョンを実現するための最適のソフトウェアです」
ダッソー・システムズの航空宇宙・防衛産業部門副社長であるデビッド・ツィーグラーは、次のように述べています。「ラフィ・エムファイバー社による3DEXPERIENCEプラットフォーム採用は、バーチャルツイン・エクスペリエンスを通じて、イノベーターたちが未来の高度航空モビリティソリューションを創造していることを示唆しています。同社の内製設計へのこだわりは、エンジニアリングにおける新たな基準を打ち立てています。3DEXPERIENCEプラットフォームは、設計、シミュレーション、コラボレーションといったすべての要素を一つの環境で統合し、イノベーションと業務効率を同時に実現します」
ラフィ・エムファイバー社は先日、ゼネラル・カタリストが主導する資金調達ラウンドで、1億ドルの資金調達を完了したと発表しました。これは、インドの航空機メーカーとしては過去最大規模の民間資金調達となります。同社は現在、500名を超えるチーム体制を敷き、100件以上の独自の知的財産権を保有しています。同社の製品は、インドの治安部隊で累計で100万キロメートル(621,371マイル)を超える運用実績を誇ります。今後のロードマップとして、同社は従業員数の拡大と研究開発・製造施設の拡張、製品のライフサイクル管理のために当社のバーチャルツイン・エクスペリエンスの活用が含まれています。
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