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SEEPEXの大型ポンプのメンテナンスが一段と容易に

SEEPEX 独自のRotor Joint AccessおよびDrive Joint Access技術により、大型の標準一軸ねじ式ポンプのメンテナンス時間を最大80%短縮。

SEEPEXの大型ポンプのメンテナンスが一段と容易に

SEEPEXでは、大型の標準一軸ねじ式ポンプの接合部に直接アクセスできるようにしています。ドイツ・ボットロプを拠点とするSEEPEXは、新しいBNMシリーズにRotor Joint Access(ローター・ジョイント・アクセス:RJA)とDrive Joint Access(ドライブ・ジョイント・アクセス:DJA)と名付けた技術を盛り込み、個々の部品が300 kgにおよぶような大型の標準ポンプでも、今後はメンテナンスをレンチ1本で十分に行えるようにしました。一般に大型ポンプはそのサイズから、検査やメンテナンスの際に特殊な工具を必要としたり、配管を取り外す必要があったり、場合によってはポンプ自体を移動させなければならないなど困難を伴うことがあります。そこで、ポンプの専門メーカーであり、デジタル・ソリューションにも高い技術をもつSEEPEXは、大型の標準ポンプにRJAとDJA技術を導入して、ローター側と駆動側の両方の接合部にアクセスできるようにしました。これにより、時間のかかることの多い分解やいっそう煩わしい完全な取外し作業がまったく不要になりました。

ホッパーポンプ用のRJAとDJAをアイデアの基本として
大型ポンプでは、個々の部品が数百キロもの重さになることがよくあります。今まではそうした“巨体”をメンテナンスするために、配管や圧力バルブ、ステーター、吸込ケーシングまで、ポンプのほぼ全体を分解する必要がありました。別の作業場へ運ばなければならないことも珍しくありません。そのため、メンテナンスが数日間におよぶこともあり、システムを運用する企業の負担は大きく、コストもかかります。

これに対して、SEEPEXの新しいBNMシリーズのRJAおよびDJA技術は、ぞれぞれの部品重量が300kgにも達するこの大型モデルに対して、ユーザーフレンドリーで低コストなメンテナンスのための技術ソリューションを提供します。このメンテナンス・ソリューションは、接合部やシールに簡単にアクセスでき保守が容易になるとして、すでに定評のあるホッパーポンプのRJAおよびDJAソリューションをベースに開発したものです。

しかし、大型の標準ポンプとホッパーポンプとでは、技術的にメンテナンスの方法が異なります。ホッパーポンプの場合、ホッパーの前後にあるハウジングのスライド部を介して、ローター側と駆動側の接合部にアクセスできるようにしています。また、全長が非常に短いブロックポンプの場合のRJAとDJAでは、ハウジングのスライド部をローター側接続部の1つだけとしています。駆動側の接合部とシールへのアクセスは、吸込ケーシングに追加装備するフット部を介して可能になるからです。そのため、駆動側ハウジングに特別なスライド部を設けなくても、回転ユニット全体を取り外すことができます。

レンチ1本でローターを取り外す
「RJAとDJAがあれば、今後は現場の技術者の作業が非常に楽になります。また、専門スタッフでなくても、ポンプのメンテナンスが可能です」と、SEEPEXで革新的技術戦略を統括するJörg Brune氏は自信をもって説明しています。SEEPEXでは、ローターやステーター、メカニカルシールの交換といった標準的なメンテナンスの場合、所要時間の80%という大幅な短縮ができるものと見込んでいます。フランジや接合部を取り付けたままでメンテナンスが行えるからです。標準的な工具を使った簡単な定期点検と消耗品のメンテナンスを行っていれば、故障のない運用が実現し、稼働率も向上します。

独自の特許技術ソリューション
従来、標準的なポンプの点検やメンテナンスは、スリーブの固定ストラップを切り、接合部を分解して行う必要がありました。さらに再組立の際には、接合部品をもう一度挿入して、その接合部にスリーブを強い力で押し付けたうえで、スリーブにグリースを再充填しなければなりません。しかも、新しい固定ストラップを再び締め付けるには特別な工具が求められます。しかし、SEEPEXの特殊なローター接続技術により、ローター交換もポンプの接合部を取り付けたまま行うことが可能になりました。接合部の背後やカップリング軸の中間で分離作業を行い、接合部を分解してローターを交換するいう従来の他社の方式とは異なり、このソリューションはSEEPEX独自の技術となっています。

メンテナンスに革新を
このソリューションにより、革新的なメンテナンス・ソリューションの分野で、SEEPEXは再び市場でのリーダーシップを明確に示すことになりました。その実績のなかには、2008年に導入したSmart Conveying Technology(スマート搬送技術:SCT)もあり、現在でも小型の標準一軸ねじ式ポンプのメンテナンスでスタンダードに位置づけられています。RJAとDJAが管状ステーターを用いた大型ポンプ向けのメンテナンス・ソリューションであるのに対し、SCTは2分割式ステーターを採用しているため、わずかな手作業でポンプの組み立てと分解を省スペースに行うことができます。
SEEPEXは、ポンプ技術の分野で世界をリードする専門企業の1社です。製品として、一軸ねじ式ポンプとそのポンプ・システムのほか、デジタル・ソリューションをラインナップしています。さらにSEEPEXでは、低粘度から高粘度まで、摩耗促進的な素材や研磨剤そのものを搬送できる革新的なソリューションも提供しています。2021年にSEEPEXはIngersoll Rand Groupの一員となり、重要な搬送機能の構築に加えて、40社以上の有力ブランドからなる産業ソリューションのグローバルサプライヤーの一翼を担ってきました。中核となるIngersoll Rand Inc.(NYSE証券コード:IR)は、起業家精神と親会社としての責任を原動力に、社員・お客様・地域社会の生活をより良くするための活動に献身しています。詳細につきましてはwww.IRCO.com をご覧ください。

 
 

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