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三菱電機、トレンチ型SiC-MOSFETベアダイ4種をサンプル出荷
三菱電機は、EV用インバータや再生可能エネルギー向け電源に対応するトレンチ型SiC-MOSFETベアダイを投入し、低損失化と高い品質安定性を実現する。
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三菱電機は、電力変換機器向けに設計されたトレンチ型シリコンカーバイドMOSFET(SiC-MOSFET)ベアダイ4種について、サンプル出荷を開始したと発表した。これらのベアダイは、電気自動車(EV)の駆動用インバータ、車載充電器、太陽光発電などの再生可能エネルギー向け電源システムへの組み込み用途を想定している。
ベアダイはパッケージを持たない半導体チップであり、モジュールや機器への高密度実装を可能にする。これにより、放熱設計の自由度向上や電気的損失の低減が期待され、次世代の高効率パワーエレクトロニクス機器において重要性が高まっている。
脱炭素化を支える高効率パワー半導体
世界的な脱炭素化の流れを背景に、EVや再生可能エネルギー関連設備の普及が進み、電力変換効率のさらなる向上が求められている。特にインバータや電源装置では、スイッチング損失や導通損失の低減がシステム全体の省エネルギー化に直結する。
三菱電機は2010年以降、SiCパワー半導体モジュールを展開し、空調機器、産業機器、鉄道車両用インバータなどで電力損失の低減に貢献してきた。今回の新製品は、こうした実績を基盤に、組み込み用途向けベアダイの需要拡大に対応するものとなる。
独自トレンチ構造による低損失化
新たに投入される4種のベアダイは、三菱電機独自のトレンチ型SiC-MOSFET構造を採用している。この構造により、従来のプレーナ型SiC-MOSFETと比較して、電力損失を約50%低減できるとしている。
さらに、独自のゲート酸化膜形成技術を含む製造プロセスにより、オン抵抗や損失特性のばらつきを抑制。長期使用においても安定した品質と信頼性を確保する設計となっている。
幅広い組み込み用途に対応
これらのSiC-MOSFETベアダイは、EVの駆動系、車載充電システム、再生可能エネルギー向け電源装置など、さまざまなパワーエレクトロニクス機器への組み込みを想定している。高効率と高電力密度を両立することで、機器メーカーは性能を維持しながら消費電力の低減を図ることが可能となる。
展示予定
三菱電機は、新しいトレンチ型SiC-MOSFETベアダイを、1月21日から23日まで東京で開催される**NEPCON Japan**で展示する予定である。あわせて、北米、欧州、中国、インドなど、各地域での展示会でも紹介を行う計画としている。
今回の製品投入により、三菱電機はSiCパワー半導体のラインアップを拡充し、高効率化と組み込み自由度を重視する次世代パワーエレクトロニクス市場への対応を強化する。
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