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テレビドアホン向けAI人検知・顔認証技術
パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社が、住宅向け防犯機能の高度化を目的に、テレビドアホン玄関子機用のAI人検知・顔認証技術を開発。
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パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社(以下、パナソニック)は、住宅における防犯対策の強化を目的として、テレビドアホン玄関子機向けにAI人検知および顔認証機能を開発した。本技術は、玄関周辺を徘徊する不審者や侵入の兆候を検知するとともに、来訪者の識別結果に応じた自動応答を可能にするものである。
本機能は、2026年発売予定のテレビドアホン新製品から順次搭載される計画で、家庭向け防犯システムとしての実用性向上を狙う。
住宅防犯を取り巻く課題
近年、空き巣など住宅を対象とした侵入窃盗は再び増加傾向にあり、不在時に限らず在宅時の侵入犯罪も発生している。また、地域によっては自動車盗難の多発も確認されている。犯罪手口の巧妙化により、住宅における防犯対策の重要性は一層高まっている。
一方で、パナソニックが実施した防犯意識調査では、3割を超える回答者が十分な防犯対策を行っていないと回答しており、「具体的な対策が分からない」「導入コストが高い」といった課題が明らかになっている。
技術的課題と解決アプローチ
テレビドアホン玄関子機は広角レンズを採用しているため、画面周辺部では人物の形状や顔が歪む特性がある。これにより、人物検知や顔認証といった画像認識処理において精度低下が生じやすく、AI実装における技術的な課題となっていた。
さらに、玄関子機は処理能力やメモリ容量に制約があるため、高負荷なAI処理を従来機能と両立させるには効率的な設計が求められる。
パナソニックはこれらの課題に対し、画像歪みを考慮した学習データ設計と、メモリ使用量および処理時間を最適化した画像処理学習手法を確立した。これにより、限られたハードウェア資源下でも検知・認証精度の低下を抑えたAI人検知・顔認証機能の実装を可能にした。
エッジAIによる処理とデータ保護
本技術では、人物検知や顔認証といった処理をクラウド上ではなく、テレビドアホン本体内で完結させるエッジAI構成を採用している。これにより、処理遅延の低減とリアルタイム性の向上を実現すると同時に、映像データを外部に送信しない設計とすることで、個人情報保護の観点にも配慮している。
今後の展開
パナソニックは、映像・音響・通信技術にAIを組み合わせることで、日常生活に自然に溶け込む防犯機能の普及を目指す。テレビドアホンという身近な設備にAI技術を組み込むことで、防犯対策の導入障壁を下げるとともに、来客対応時のリスク低減と利便性向上の両立を図る。
今後も住宅領域における安心・安全の向上を目的に、実用性と信頼性を重視した技術開発を継続していく方針である。
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