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タンガロイ、新材種BM05Mで焼入れ鋼高速加工を実現
2025年9月16日発売のBM05Mは、切削速度200m/min超の焼入れ鋼加工で工具寿命延長と生産性向上を実現。
tungaloy.com

株式会社タンガロイ は、焼入れ鋼の高速加工向けコーテッドCBN材種『BM05M』を、コーテッドCBNシリーズ(BM05M/BXA10/BXA20/BR35F)に新たに追加し、2025年9月16日より全国で発売を開始します。今回の拡充により、加工条件に応じた最適な材種選定が可能となり、工具寿命の延長と生産性向上を実現します。
加工課題やマーケットの状況
自動車部品などを中心に量産加工を行う現場では、焼入れ鋼の加工においてさらなる高速化と生産性向上が求められています。しかし、これまでのCBN材種では、高速加工に伴う工具寿命の短さ、特にクレータ摩耗による早期摩耗が大きな課題となっていました。
そのため、工具費の高いCBNインサートにおいてはコストパフォーマンスの改善が難しく、加工の高速化と工具寿命の両立は困難でした。こうした背景から、より高能率で安定した焼入れ鋼加工を実現する新たなソリューションが求められています。
製品概要
焼入れ鋼の高精度加工に対応するCoated CBNシリーズBM05M/BXA10/BXA20/BR35Fは、優れた耐摩耗性と熱安定性を備え、断続加工でも長寿命と安定した性能を発揮します。多様な加工条件に応じたグレード選択が可能です。
製品の特長と便益
- 特長1:高速加工領域での優れた耐摩耗性
- TiCN系の高硬度被膜を採用し、高温下でも優れた耐摩耗性を発揮
- 専用設計のCBN母材により、逃げ面摩耗やクレータ摩耗を抑制
- 焼入れ鋼に対して、切削速度Vc=200m/min以上の高速連続加工でも長寿命を実現
- 特長2:加工条件に応じた柔軟な材種選択
- BM05Mの追加により、コーテッドCBNシリーズが4材種構成に拡充
- 加工条件やワーク材質に応じて最適な材種を選定可能
- 高精度加工から高能率加工まで、幅広いニーズに対応
- 特長3:多様なインサート形状で幅広い用途に対応
- ブレーカ付き、ワイパー付き、MiniForceTurnなど多彩なインサート形状を展開
- 仕上げ加工の加工課題に応じた最適な切削性能を提供
- 工具交換頻度の低減や加工品質の安定化に貢献