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日本の積雪公道における自動運転ロボタクシー実証
MoveEzは、雪氷環境下でのマップレス自動運転を評価するため、北海道で冬季フィールド試験を実施した。
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積雪環境での自動運転車両の運用は、特に道路標識や路肩が雪で覆われる状況において、認識、自己位置推定、車両制御の各面で課題が多い。こうした背景のもと、MoveEzは北海道上士幌町において、自社の自動運転ロボタクシーシステムによる公道実証を行い、冬季条件下で650km以上を走行した。
事前再マッピング不要の冬季走行
実証期間は2026年1月5日から1月27日までで、圧雪および凍結路面を含む公道で実施された。試験車両は最高時速60kmで走行した。本プロジェクトは上士幌町の協力のもと実施され、2026年1月時点で公表されている国内の実証事例を基に、日本の積雪公道における自動運転ロボタクシーの公開実証として初の事例と位置付けられている。
技術的な中核となったのは、マップレス自動運転アプローチである。季節ごとの更新が必要な高精度地図に依存するのではなく、車載センサーによる認識と自己位置推定をリアルタイムで行い、周囲環境を解釈する方式を採用した。これにより、雪壁で道路形状が一部隠れる場合や、車線標示が視認できない状況でも、再マッピングへの依存を低減できる構成となっている。
低視認環境下でのセンサーと車両制御
降雪、路面の照り返し、氷の付着は、カメラやLiDARのデータにノイズを生じさせると同時に、路側物の外観も変化させる。実証期間中、車両は白線や路肩の判別が困難な区間を含め、急なブレーキや不自然な操舵を伴うことなく、車線レベルの走行制御と連続的な走行を維持した。
この挙動は、マップレス航法フレームワークと全天候型車両制御システムの組み合わせによるものとされる。これらのシステムは、摩擦係数が低く視覚的コントラストも低い、北国の冬季道路に典型的な環境下で、駆動力制御、操舵制御、経路計画を統合的に管理することを目的としている。
公道環境での検証と乗車評価
本試験は閉鎖コースではなく町内の公道で実施され、冬季の実交通環境における運用条件が確認された。1月27日には上士幌町の竹中貢町長が試乗し、積雪路における乗り心地や走行安定性を確認した。
総走行距離650km以上にわたる試験を通じて、計画通り事故なく実証が完了したと報告されている。これらの結果は、マップレス認識戦略を採用した自動運転モビリティシステムが、これまで地図依存型ロボタクシーの展開が難しかった季節性気象条件下の地域でも運用可能であることを示す事例の一つと位置付けられる。
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