Adeunis社とARCインフォマティックの協力で、グルノーブル・アルプス大学病院のIoT環境を統合するビル管理システム(BMS)の構築が実現

2018-05-21
IoT技術でよく知られた両社は、中核となる通信技術にLoRaWANを採用した既存のビル管理システム(BMS)と新世代のIoT機器との統合を実現するため、それぞれのソリューションの融合を図りました。

グルノーブル・アルプス大学病院の技術チームは、迅速かつ低コストに、
そしてケーブル(Ethernetや電力)の敷設を行うことなく、様々な機器を運用・制御できるようにしたいと望んでいました。そこで同病院は、こうした運営上の課題をどうすれば最もよく解決できるかについて、
Adeunis社とARCインフォマティックに提案を求めました。

加えて、グルノーブル・アルプス大学病院からは、特別なソフトウェア層を追加することなく、すでに運用しているBMSソフトウェアを用いて行いたいとの意向も伝えられました。そのため、ARCインフォマティック提供のPcVueによる監視は、同病院のGTBとGTEという2つのサイトを管理すBMSを担うことになりました。

このプロジェクトの最初のステップとして、同敷地のLoRaWANの無線通信エリアを調査しました。
調査は、LoRaWAN通信に対するAdeunis社の専門技術チームが実施し、LoRaアンテナの最適な場所が決定され、エリア(建屋やその各階、駐車場など)を適切にカバーし、確実にAdeunis® IoTセンサを望ましい位置に配置できるようにしました。

LoRaWANアーキテクチャは、特に屋内や入り組んだ建屋内の環境でのプライベート・ネットワーク構築を可能にします。同時に、LoRaWANの名前が示すように“Long Range(長距離)”なネットワークに対応した無線通信エリアの利点も活かせます。実際、ビル(15階建て)の屋上に設けた1本のアンテナだけで、同敷地のほとんどすべてのビルをカバーでき、約6km離れたもう一つの敷地にも届きます。したがって、WiFiを用いたソリューションに比べて、ネットワーク・インフラのコストが非常に小さくなります。

Adeunis 社のチームによるLoRaWANインフラの準備と設置に続いて、グルノーブル・アルプス大学病院の屋外にある多数の水道メーターから測定値を取得するために、Adeunis® “PULSE” IoTセンサが設置されました。そのほかにも、薬品の保管場所など温度に配慮が必要な場所では、その温度変化を検出するセンサーも設けられています。

GTB PcVueソリューションの中核部にLoRaWanネットワークが統合されたことで、既存のBMS監視に用いられているセンサーからのフィードバックも可能になりました。そうしたセンサの“生”データ(温度やON/OFF状態)は、閾値やアラームの設定、疑似データの生成、統計処理、データ保存などPcVueの機能によって強化され、データ処理によってその価値も高まります。

センサーの電池残量モニタリングや建屋内のセンサー配置などと合わせ、IoT機器の保守データの統合も実施されました。

そのため、このプロジェクトによって、管理者は試運転と院内設備の運用の両面で大きな省力化を果たせます。さらにLoRaWANインフラを設置したことから、センサーを増設してPcVueのデータ処理機能を利用することで、多くの新サービスの開発にも道が開けました。

Adeunis® IoTテクノロジーを利用したおかげで、標準的なオートメーション機器の制御に加えて容易な運用まで可能になるという、こうしたGTBハイブリッド・ソリューションは明らかに現代的で革新的なアプローチの一つであると言えます。

このようなAdeunis社とARCインフォマティックの技術協力は、両社がすでに深い専門知識を備えている市場分野であるインフラや上下水道、環境設備はもとより、これから登場する産業分野でも、多くの現実の課題を解決していくことになるでしょう。